2019年5月26日 説教要旨 鈴木連三氏(信徒)

新しいエルサレム

使徒言行録 14: 8 – 18
ヨハネの黙示録 21: 22 – 27
ヨハネによる福音書 14: 23 – 29

使徒パウロがバルナバと共にリストラという町に宣教のために訪れた時のこと、彼は生まれつき足の悪い人を見つけ癒しました。ギリシャ神話の神々が信仰されるこの町で、人々はパウロたちをギリシャの神々の生まれ変わりだと信じ二人を祭り上げようとしました。パウロは人々に激しく説教を行いました。『天地を作った本当の神様は今も生きておられる、その神様に従いなさい。』この生きている神さまは今も私たちに対し直接介入します。福音書の日課はそれを教えてくれます。

ご自身が十字架にかかり、復活し、天に昇られることを弟子たちに予告したイエス様は、決別の説教を通して弟子たちに約束します。『弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。』弟子たちのように復活したキリストに直接会った人はほんのわずかです。しかし、御子キリストが約束した助け主=聖霊が私たちの内におられる以上、もはやキリストと会っているのと同然、いや内にいるということはある意味それ以上の一体感を持っています。

今日の説教題、ヨハネの黙示録の日課21章のタイトル『新しいエルサレム』は『神の国』のことです。神様がヨハネに見せた幻によると神の国=新しいエルサレムは花嫁のように天から降りてきます。しかし、このエルサレムには神殿がありません。神殿(幕屋)とは神様が囲われて一部の人間以外からは隔絶されたところです。しかし21章3節『神の幕屋が人の間にあって、神が人と住み、人は神の民となる。』とあるように、神様を囲う神殿はもう不要です。私たちは神様の中にいます。私たちは神様と共にいます。そして私たちの中に神様がおられるのです。

私たちを神様の国へ導いてくださる方こそ、今日イエス様が送ってくださると約束した聖霊です。イエス様がこの聖霊を送ってくださることに感謝しつつ、この一週間を過ごしたいと思います。